ゾンビマニアクラブ

ゾンビ映画、ゾンビドラマ(ウォーキングデッド・Zネーション・ゾンビアットホーム)、ゾンビ漫画などの感想・レビューやゾンビに関する考察。

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[ゾンビ関連本レビュー] ゾンビ映画年代記:アート本としても、ゾンビ映画の歴史本としても素敵!

2015/12/08

ゾンビ映画年代記 -ZOMBIES ON FILM-

「ゾンビ映画年代記」を一足早いクリスマスプレゼントとして、夫がプレゼントしてくれました。(プレゼントのはず。お小遣いから天引きじゃないはず)

ゾンビ映画の歴史がわかるビジュアルガイド「ゾンビ映画年代記」について紹介します。
「序文」についての感想が長く、そちらがメインの内容になっているかもしれません。ご了承ください。

書籍情報

2015年に出版。"250点を超える図版とともにゾンビ映画の歴史を徹底解剖!!"という帯がついたゾンビ映画のビジュアルガイド。

著者

オジー・イングアンソ(著)
マックス・ランディス(序文)
高橋ヨシキ(監訳)

感想・レビュー

目次のつけ方がゾンビ映画の歴史を端的に表している

  • 本書に寄せて
  • 前書き:リビングデッドの世界
  • 1 ハリウッド、ゾンビを召喚する
  • 2 「低予算映画」から這い出して
  • 3 墓場からやってきた侵略者
  • 4 ロメロの革命
  • 5 広がりゆく感染
  • 6 スプラッターの嵐
  • 7 すべてを変えたビデオゲーム
  • 8 ゾンビ時代到来
  • 索引

という章で目次が構成されています。
ゾンビの特徴である「這い出す」「感染」「侵略者」などを取り入れつつ、その時代のゾンビ映画の特徴がわかる目次のつけ方がとても粋。
一番最初にハリウッド映画で登場したゾンビは、「召喚」という言葉から、呪術的な使役されるゾンビを想像できます。

序文が辛口で面白い!

著者はオジー・イングアンソさんですが、「本書に寄せて」という序文をマックス・ランディスさんが書いています。
この序文が辛口なことを自虐たっぷりに書いていて耳が痛くなったりしちゃいます。

マックス・ランディスって誰?

序文で「私はマックス・ランディス」って自己紹介しているんですが、それ以外の詳細な経歴などは掲載されていません。

困ったことに私、マックス・ランディスさんをこの本を読むまで知りませんでした。
だから、「マックス・ランディスって誰?」とGoogle先生に聞いたら、「はてなキーワードさんが彼のプロフィールを知っているよ」「Wikipedia君が彼の作品を紹介してるよ」と教えてくれました。

マックス・ランディスさんは映画「クロニクル」の脚本家です。
この映画まだ観ていないんですけど、夫の観たい映画リストに入っている作品なので、そのうち観る予定。

そして、マックス・ランディスさんは、マイケル・ジャクソン「スリラー」のPVの演出を手がけたジョン・ランディス監督のご子息。自分は父の七光りでオファーされたんだと、序文内でも自虐的に書かれています。

転載をさらっと皮肉

"ところであなたはこの原稿を、どのメディアで読んでるのかな? デジタル書籍ではないよね。ぼくが今この文章を書きつけている段ボール箱を目にしている? それとも、この「史上最大の大量殺人者の告白」はどこかに転載されたのだろうか?"

ゾンビ映画年代記 -ZOMBIES ON FILM- 「本書に寄せて」の章より

私は「本」というメディアで読みました。
このページで上記の文章を読んでいる方は「Web(インターネット)」というメディアで読んでいることになるでしょうか。
ただし、「転載」ではなく「引用」なので、読んでいる方は「自分は転載された記事を読んでいる。転載の片棒をかついでいる」などと思わず、安心して読んでくださいね。

インターネットではあらゆる情報が手に入ります。
それこそ、「マックス・ランディスって誰?」と検索すれば、GoogleさんもはてなさんもWikipediaさんも親切に無料で教えてくれます。「ゾンビ映画」についても「ゾンビ」についても「ゾンビ映画の歴史」についても、Wikipediaさんが詳しく内容を教えてくれますし、本当に助かっています。

「ただ、それだけでは物足りなかった。」それがこの本を買った理由なんですが、この本では序文の最初の方でユーモアたっぷりにこの本を転載しないでね、とさらっと言及しているのかなって邪推しました。

もちろん、「転載」だけを言うために序文はあるのではなく、この前にもこの後にも、インターネットとゾンビについても、ユーモアたっぷりに皮肉っています。

「特別な存在になりたい」SNSとゾンビについて

"かつてないほど、誰もかれも人とは違う特別な存在になりたがっている。
でも誰もゾンビにはなりたくない。"

ゾンビ映画年代記 -ZOMBIES ON FILM- 「本書に寄せて」の章より

本当にその通りですね。

インターネット上で「ゾンビ対策」の話題で盛り上がることは本当にたくさんの機会があります。
私自身も「2ちゃんねる」のゾンビ対策スレなどを読み漁った時期もありましたし、ゾンビ対策の記事があれば読んでいますし、このブログでも「ゾンビ対策」というカテゴリーを作っていますし、散歩に出かければ、「この家はゾンビに弱い・強い」などと批評したり、「ここでゾンビが現れたら、どっち方向に逃げるべきか」などと思索したりしています。

ま、マックス・ランディスさんの言いたいところは「ゾンビ対策とかが盛り上がっているけど、みんなゾンビになりたくないんだ。何かに特出した技能も持っていないのに生存者側でいられると思っているなんて!」ってことではなく、ゾンビを"没個性"の象徴としてインターネットと絡めて語っています。

海外ドラマ「ウォーキング・デッド」シーズン6の主要人物のとある事態について、このブログでも考察というレベルには程遠い記事を書いたことがありますが、それ以降、今まで以上にたくさんの方が訪問してくれています。
私は「あわよくば、ゾンビ系のブログとして特別な存在になりたい」なんておこがましい気持ちも若干あったりもしますが、結局は誰かが作った映像や漫画ありきの個性のない記事なんですよね。

余談ですが、「ウォーキング・デッド」の件の演出については、制作サイドが逆にインターネットの「口コミ」や「感想」や「考察」を利用したんじゃないかしら、って思ったりもしています。

とは言っても、口コミや感想、考察などが、人々にとって役に立たない情報だとは思いません。"特別な存在じゃない"一般人の声だからこそ役に立つものっていっぱいありますものね。いろんな人のいろんな意見が溢れているインターネット、私は好きです。

"人と違った自分であることはいいことかもしれないけれど、人類の一員であることはもっと重要だ。そのためにも僕は殺し続けなければならない。生存者であることなんて、別にいいもんじゃないと示すためにね。"

ゾンビ映画年代記 -ZOMBIES ON FILM- 「本書に寄せて」の章より

としめくくっています。

生存者であることは別にいいもんじゃない、って本当にそう思います。
“生存者”をそのままの意味の”生存者”として捉えると、ゾンビ対策として食料調達について考えた時も「もうこれ生き残るのやめた方が楽なんじゃないか」って思いましたし、ウォーキング・デッドで人類同士で争い続ける様にほとほと呆れ返ったりもしますし。

“生存者”を “特別な存在”の比喩として捉えると、また違った感じがしてきます。彼自身、父親と比べられたり、比べられなかったりして、悩んだことがあったのかもしれません。この本の序章で彼を知ったばかりの私には、彼の過去を知らないので、意図するところはわかりませんが。

誤解なきよう、まとめます

序章の中でもインターネット社会とゾンビについての部分をクローズアップして感想を書きました。この記事だけ読んだ人は、彼がネット上の一般人をディスっているだけに見えるんじゃないか、と不安です。

序章の一部だけを引用して、私の感想を載せて紹介すると、マックス・ランディスさんが言いたいこととは違う風に伝わってしまう可能性がありますものね。曲解しているつもりはないのですが、何事にもいろんな捉え方がある、ということでご了承ください。

マックス・ランディスさんが言いたいことは本当にそういうことだろうか?と気になる方は「ゾンビ映画年代記」を読んでくださいね。

それにしても、読ませる文章だなー!すごいなー!って思いました。
マックス・ランディスさんをこの本で知った私は、時々彼の言っていることが理解できません。それを理解したいがために、彼の作品を観たい!と思っています。
と同時に、これだけ、読ませる文章を書いている彼が脚本を書いた「クロニクル」も面白いのだろうと期待しています。(実際面白いらしいです。前情報なしで観ろっていうくらい面白いらしいです)

ゾンビ好きじゃなくても、ライフハックブログとかアフィリエイトブログとか考察ブログとか、ブログメディアを書いている方が読んでもこの序文は心に響くものがあるのではないでしょうか。わかんないですけどね。

古い映画のポスターが盛りだくさんで魅力的

さて、やっとこさ本編のレビューです。

ゾンビ映画の歴史がわかる本なので、そのためゾンビ映画のポスターが満載です。
1932年の「ホワイト・ゾンビ(恐怖城)」の劇場用ポスターから、2013年の「ワールド・ウォーZ」の劇場版ポスターまで、大量のポスター画像が掲載されています。

ポスターはインターネット上を探せばいくらでも見れるのですが、1930年から2010年代まで順を追って、「ゾンビ」というジャンルでずらっと見れるのは本当にありがたいです。

そのポスターが1ページにどかっと1枚掲載されていたり、リズムよくまとめられていたり、"本"という媒体だからできる見せ方で配置されています。

今でこそ、広告はイラストレーターとフォトショップで作れますけど、映画が作られ始めた初期の頃はそんなものないですものね。手書きのイラストだったりレタリングだったり、見ているだけでワクワクするポスターがいっぱいあって、楽しくなります。
もちろん最近の映画のポスターも作品とともに紹介されていて、オシャレでクールで、それはそれで素敵だと思っています。

名シーンが見開き!

ゾンビ映画の本なので、映画のワンシーンがたくさん載っていることは言わずもがななのですが、見開きで掲載されているシーンもあります。
「ワールド・ウォーZ」の迫力ある壁に群がるゾンビや、「ウォーキング・デッド」のゾンビの内臓をまとったリックがウォーカーに斧を振り下ろす瞬間のシーンや「死霊のはらわた3/キャプテン・スーパーマーケット」で骸骨が墓を掘り起こすシーンなど、自分の好きなシーンが見開きで紹介されていると、うれしいです。

これは"本"だからこそできるリズム感の出し方だなーって感じです。

その他の映画も「ゾンビの群衆」が見開きでうわーってあったり、ロメロ監督が作り出したゾンビ像に影響を与えた「地球最後の男」の映画のワンシーンの見開きも魅力的。

情報だけならWikipedia読めばわかるんですけど、映画の雰囲気を掴むには、ちょっと足りないんですよね。
モノクロ映画時代の作品は、「よし!映画を観よう!」とは簡単には思えず、なかなか手を出せません。
そんな私にとっては、映画の雰囲気が味わえて、内容も歴史もわかるこの本がとてもありがたいです。

難点は文章を読もうとしてもポスターや映画のシーンの図版に目が行って読み進められないこと

この本の欠点は図版が多く、文章を読んでいるつもりが図版に目がいってしまい、読んでいた内容がわからなくなることです。
それだけ魅力的なポスターや映画のワンシーンを見事に大きく配置しているという長所でもあるのですが。

また、文章のないページも多くあり、文章ページ、図版ページ、図版ページ、図版ページ、図版ページ、文章ページ、という構成になっているところもあります。

文章の途中で途切れて図版ページが何ページか続くと、次に文章が始まった時に、「あれ?本当にこのページで良いのか?読み飛ばしてしまったのではないか?」と不安になり、もう一回、前の文章ページまで戻るという作業が発生し、本当に読み進められません。

とは言うものの、図版がなければいいのか、というとそういうわけではなく、図版がリズムよくレイアウトされているからこそ、とてもわかりやすく、ゾンビ映画やゾンビ映画の歴史を読み解ける本ですので、満足しています。

そうそう。「ゾンビ映画年代記」という本ですが、「ゾンビドラマ」である「ウォーキング・デッド」やゲーム「バイオハザード」もゾンビ映画下火時代から今のゾンビブームにつながった要因として、また、ゾンビものが一般に広がった重要な要素として、取り上げられています。


以上で、「ゾンビ映画年代記」の紹介を終わります。
昔からゾンビ映画のファンだった方にも、最近ゾンビ映画のファンになった方にも、ゲーム「バイオハザード」が好きな方にも、ゾンビ映画は好きじゃないけどウォーキング・デッドが好きだという方にも嬉しい、ゾンビ映画の歴史を一望できる一冊だと思います。

興味のある方はぜひ一度手にとってみてくださいね。

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ゾンビ系海外ドラマ、レンタルで観ていますか?

ゾンビ系海外ドラマはレンタルよりも動画配信サービスがオススメ!

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私も以前はDVDをレンタルしていました。
でも今は動画配信サービスを利用しています。

動画配信サービスだと、貸し出し中もないし、いつでも好きな時に見れるし、レンタルで借りるより安く見れることもあって便利なんですよ〜

動画配信サービスはいろいろあって迷いますが、私はゾンビドラマ別に利用している動画配信サービスを変えています。

利用しているおすすめの動画配信サービスを紹介していますので、よかったらこちらの記事も見ていってくださいね。

-ゾンビよもやま話, ゾンビ映画